理化学研究所によるSTAP細胞検証実験の中間報告の記者会見要旨は次の通り。

 【論文記載の手法による細胞の再現性】
 論文に記載された、マウスの脾臓(ひぞう)から採取したリンパ球を塩酸で弱酸性化させた液に 浸した後、1週間培養する手法を基に、少しずつ条件を変えて22回実験した。
 万能性の目印となる遺伝子が働いたことを確認できず、STAP細胞は再現できていない。ただし、検討すべき事項の一部が再現できなかっただけで、現時点ではSTAP細胞の有無は判断できない。

 【今後の方針】
 論文記載の手法とは異なる、より厳密な細胞追跡法でも検証する。
 今回とは異なる系統のマウスや、肝臓や心臓など脾臓とは異なる臓器からの細胞を使った実験もする。また弱酸性の刺激でなく、細い管に細胞を通したり、細胞膜に穴を空けたりするなどほかの刺激方法も試し、STAP細胞ができるかどうか、来年3月末をめどに確認する。
 11月末までに限って、第三者立ち会いのもと、小保方晴子氏も実験する。小保方氏は7月から予備実験を始めており、9月ごろから本格的な実験に取り組む。

 【実験費用】
 検証実験の予算は1300万円で、これまでに700万円くらい使った。

 【検証実験の意義】
 検証実験を個人でなく理研として行うことに疑義が示されていることを承知している。論文が撤回された以上検証する意味はないという意見や、小保方氏が参加することへの疑義も十分認識している。ただし発展段階の研究では、その人がやらないとできないということがあり、最終決着を小保方氏につけてもらうことには意味がある。
 STAP細胞研究がどのようなものだったか、問題の全容解明のためにこの検証実験は必須である。

“検証実験に4カ月間を費やしてもSTAP細胞があるという証拠は何も出なかった。かなりの確度で存在しないということが分かった。ただ、存在しないと証明するのは「悪魔の証明」と言われるほど難しい。実験の条件も、室内の温度や実験をする人の手の温度などで毎回変わる。論文に書いていない条件で試すことは新しい研究になり、もはや検証とは言えない。”